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ServiceNowではじめるIT資産管理(4)資産管理

2017年12月3日 公開
vol.5

前回までのおさらい

前回は、想定シナリオに沿って契約情報の登録を行いました。今回は、その契約で納入した資産の情報を「資産管理」アプリケーションに登録していきます。

念のため、想定シナリオをおさらいしておきます。

・A社製品「サーバー機器a」を60万円で購入
・同、「24時間365日保守サービス」を5年間25万円で購入
・B社製品「基本ソフトウェアb」の5年間利用権を50万円で購入

今回から、以下のシナリオを追加して進めます。

・全ての資産は「自社データセンター」に設置する

まずは場所マスタの登録から

「資産管理」アプリケーションには、その資産の設置場所・利用場所情報を登録するフィールドが用意されており、マスタ情報を参照利用する形となっています。そこで、今回追加したシナリオ「自社データセンター」をマスタ登録します。

(1)
「組織」アプリケーション⇒「場所」モジュールを開き「新規」をクリックします。
(2)
管理したい情報を入力して「送信」をクリックします。

これで、マスタ登録は完了となります。

資産情報を登録しよう!

「資産管理」アプリケーションには、ハードウェアを管理する「ハードウェア資産」モジュール、ソフトウェアを管理する「ライセンス資産」モジュール、消耗品を管理する「消耗品」モジュール、設備を管理する「設備」資産モジュールが予め用意されています。そこで、想定シナリオで納入した「サーバー機器a」は「ハードウェア資産」モジュールに、「基本ソフトウェアb」は「ライセンス資産」モジュールに登録します。

(1)
「資産管理」アプリケーション⇒「ハードウェア資産」モジュールを開き「新規」をクリックします。
(2)
同様に、管理したい情報を入力して「送信」をクリックすれば良いのですが、ハードウェア資産情報の登録には2つの注意事項があります。

1つは「資産管理番号」フィールドです。ハードウェア資産情報に限ったことではありませんが、このフィールドは後々、Excelデータによるインポート・エクスポートを行う際にも有用ですので、必ず入力することをお勧めします。また、ユニークキーとして活用できるよう、重複しない一意の値を入力します。
※接頭辞を付けて自動的に連番を付与するカスタマイズも可能です。

もう1つは、ServiceNowではじめるIT資産管理(2)マスタ登録 でも触れましたが、「構成管理」アプリケーションの特定のモジュールに、連動したレコードが自動生成されることです。そのモジュールは、「モデルカテゴリ」フィールドの選択した値によって決まります。そしてその「モデルカテゴリ」フィールドの選択肢は、「モデルカテゴリ」モジュールにおいて「資産クラス」フィールドが「ハードウェア」として登録されているもののみとなりますので、ご注意ください。

(4)
続いて、「資産管理」アプリケーション⇒「ライセンス資産」モジュールに「基本ソフトウェアb」を登録します。同様に、「資産管理番号」フィールドを入力します。なお、ライセンス資産情報の場合、「モデルカテゴリ」フィールドは「Software License」が自動入力されます。

ハードウェア資産情報から構成情報を自動生成

「ハードウェア資産」モジュールに登録した「サーバー機器a」は、「モデルカテゴリ」フィールドに「Server」を選択しましたので、「サーバー」モジュール(cmdb_ci_server)に構成情報が自動生成されたはずです。確認してみます。

(1)
「構成管理」アプリケーション⇒「サーバー」モジュールを開き、虫眼鏡アイコンをクリックして「サーバー機器a」を検索すると、構成情報が登録されていることが分かります。構成情報については、「構成管理」アプリケーションのご紹介の際にご説明いたします。

契約情報と資産情報の関連付け

これで、資産情報の登録は完了となりますが、このままでは前回登録した契約情報に関連する資産情報であることは、登録した本人以外は分かりません。そこで、誰でも分かるようServiceNow上で関連付けを行っておきます。

(1)
先ほど登録した「サーバー機器a」の資産レコードを開き、「契約」タブにある「対象資産」リストの「契約」フィールドに関連付ける契約情報を参照登録して、「更新」をクリックします。
※「新規行を挿入」をダブルクリックすると虫眼鏡アイコンが表示されます。
(2)
関連付けた契約レコードを開くと、「関連リンク」欄の「対象資産」タブに登録されていることが分かります。
(3)
同様に、「基本ソフトウェアb」とその契約情報も関連付けておきます。

これで、契約情報と資産情報の関連付けは完了となります。なお、関連付けは、「契約管理」アプリケーション、「資産管理」アプリケーション、どちらからでも行うことができます。

次回は「構成管理」アプリケーションについてご紹介したいと思います。

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